茅=かやは屋根を葺く草の総称。
主としてイネ科の多年草で、よし、かりやす、かるかや、
しまがや、ちがや、すすきなどがあり、
麦わら、稲わらは茎の部分を用います。
これらの草が刈り取られ乾燥させて屋根を葺く材料とみなされた時、
はじめて「茅」と呼ばれます。
茅葺き材料としては「すすき」が最も一般的で、別名「山茅」と呼ばれ、
「よし」「あし」など海茅(湖茅=うみがや)と区別されます。
ここ福島の里山の民家でも山茅で屋根が葺かれています。
今年の早春、茅場に前年に刈り取ったすすきが山積みされた光景に出会いました。
ここでは葺き替え用のすすきを一度に調達するのではなく、
毎年少しずつ集積し、やがて迎える葺き替え時に備えます。
天日で干され乾燥したすすきを民家の屋根裏の
貯蔵場に上げる作業を手伝いました。
そうして蓄えられた何年分かの茅は
やがて行われる吹き替え時の出番を待つことになります。