ゴールデンウィーク。
大型連休。
行楽地のにぎわいをよそに、
農家では田植えの準備に追われています。
田んぼに水が張られると、
待ちかまえたようにカエルの合唱がいっせいにはじまります。
ある晴れた日、かやの採集を手伝いました。
その昔、かや集めは村の農家の人たちの共同作業でした。
今は、ところどころに自生している「よし」や「すすき」を、
個人的に刈り集めているところが
わずかに残っているいる程度。
毎年、年越し前に刈りとったすすきは、
茅場(これも昔は村の共用の場でした)に集められ、
ひと冬の期間、自然乾燥させられます。
そして春、
農繁期を迎える前に
それぞれの農家に分配していたそうです。
かやは、かつぎやすい大きさに束ねられ(これを一把といいます)、
昔は馬の背に乗せたり人が担いで、
茅場から農家に運ばれました。
人の背だと3把、馬だと6把が、
一度の輸送量だった、とのこと。
今は、トラックの背に積んで、2〜3度の往復ですみますが、
当時は、かなりの労力を要したことでしょう。
風にそよぐすすきの穂は軽やかですが、1把を担いで見ると、
薪束にして4,5束分ほどの重さ。
農家の人たちも、
かっての日本の建築文化の担い手だった・・・
茅葺民家を見ていると、つくづくそう思えてきます。