ひと さと
ムラ
やま


里山をあるく 1

2004.11.21



山が荒れている、と以前書きました。

手入れがなされず、放置された結果、
樹木の健全な生育が阻まれている状態をさします。

日本の国土の約三分の二を森林が占め、
その森林の三分の一が国有林といわれています。

文字通り、国の財産、すなわち国民の共有財産ですが、
その国有林が危機的状況にあると指摘されて久しくあります。

「林業」が機能することによって森林が適切に維持管理なされ、
その結果として自然環境の保全・形成や水資源のかん養といった
公益的機能を果たすのですが、 昭和30年代から40年代にかけて
外来材の低価格流通などが原因で国内の林業振興が圧迫されはじめました。

国産材の需要・価格の低迷、林業従事者の高齢化にはじまり
林業経営意欲の低下、森林資源の質の低下と続き、
次第に山が荒れ始めていったのです。

それもほぼ全国一律、という状態で進行しました。

小学生の頃に習った記憶では、日本は農林水産業が国を支えている・・・
とあったように思います。

あの頃比べれば、農地も、漁場も、そして森林も大きく衰退しました。

近くの山で伐った木で家を建てる、
この当たり前だった住まいの生産構造も大きく変わりました。

自然素材を、しかも身近な素材で家をつくることに取り組む身としては
気がかりでならない問題です。

森を見てみたい。

そう思い立ち、里山を歩いてみることにしました。

ときどき出会う清らかな湧き水でのどを潤しながら
落ち葉のクッションを踏みしめつつ
里山の実態を観察してきます。


建築家
CHUHEI
SAKAI
@坂井忠平
里山の草屋根より
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