ひと さと
ムラ
やま


木のこと

2006.05.31



「里山探検隊」の隊長さん。
本職は林業家です。

川内村を中心として
阿武隈山系の里山を広く管理しています。

道路拡幅のため、どうしても伐採しなければならない木があるけど、手に負えない・・・
そんな要請に隊長は隣の町まで「遠征」することもしばしばです。

「伐りたての原木を見に来ないか?」
と誘いを受けて福島県の川内村まで飛んでゆきました。

ここに積まれているのは、そうした事情で伐採された民有地のスギ、ヒノキ。

伐採の「旬」ではないそうですが、
それでも長年の風雪に耐えた大木には独特の風格があります。

伐りたての原木。

スギ。
ヒノキ。

それぞれ見分けがつかなくとも、
顔を近づければ識別できます。

酒樽の香りのスギ。
湯治場の湯の香りのヒノキ。

酒の味を知らずとも菓子箱の香り、と言えばお馴染みですね。

そんなスギ、ヒノキに、もしも、
「わが家の香り」
を感ずる方がいれば、
アナタは幸せデス。

芳香漂うヒノキの木口。

年輪を数えると50歳。

成長の早い南面の年輪幅が広くなっているのがわかります。
幅の狭い「目の詰まっている」のが北側。

その昔、ひとつの塔堂を建てるにはひとつの山の木を丸ごと用いたと聞きます。
南側に生えていた木は塔堂の南側に。
北側についても、また然り。

木を読むことは木組みの第一歩。

「適材適所」とは言葉は匠の知恵と経験のなせる格言です。

さて、この原木をどうするか・・・?

思わず「家を建てたい!」という衝動にかられます。

一本一本素性を確かめながら、。
こいつは大黒柱、あいつは家を貫く大梁に、
と想いをはせるのは楽しいこと。

材として用いるためにはまず、余分な水分を取り除いて乾燥させること。
それには時間をかけて、待つこと。

その晩、集まった林業家、陶芸家、音楽家たちでさっそくドリームハウスの構想会議。
コマがまわりはじめました・・・。

建築家
CHUHEI
SAKAI
@坂井忠平
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