地球をあたためる話

地球温暖化

私が小学生のころ、
近くの公園にある洗足池は、
冬になるとかならず氷が張りました。

温暖化のせいでしょうか、
1980年代のはじめ頃から次第に、
池に張った氷を見る日が減りました。

まもなく冬がやってくるこの季節
暖房が恋しくなります。

断熱性能の低い家でストーブを使い続けると、
壁や窓のすきまから暖かい空気が逃げて、
地球をあたためてしまう結果になる、
と64年前に看破した人がいました。

建築家の清家清(せいけ きよし)さん。

64年前といえば1957年(昭和32年)、
私が生まれた年です。

私の生まれ育った家は木造で、
窓枠は木製、 ガラスは3ミリ程度の薄いもので、
木枯らしが吹くとガタガタと震える音がします。

暖房は石油ストーブ、
のちにガスストーブを燃やして冬を過ごしました。

ですから窓を閉め切った部屋でストーブを使い続けても、
窓ガラスや壁のすきまから暖かい空気が逃げて、
一酸化炭素中毒にならずにすみました。

当時は、どこの家にも「断熱材」というものは
使われていなかったと記憶しています。

1970年代の「オイルショック」の頃から、
「省エネ」がさかんに叫ばれました。

そのころから窓はアルミサッシ、
壁には断熱材を充填する家が増えて、
家は次第に「高気密・高断熱」化が進み、
窓を閉め切って生活する家庭が増えてきました。

すると家の中で火を燃やすことが危険になり、
コンロは電気コンロ・IHヒーター、
暖房は電気ストーブ・エアコン、
が主流となり現在に至ります。

2020年にコロナ禍によって世界中の家で
「窓をあけましょう」
「換気をしましょう」
と声をかけあいました。

すると冬でも窓を開けて換気をするようになり、
結局、あけた窓から暖かい空気が逃げて、
地球を暖めてしまいました。

今、日本はようやくコロナ禍が
終息する兆しが見えてきましたが、
欧米では感染者数が高止まりしている国もあり、
油断は禁物です。

ところで。

私が現在住んでいる家は、
約70年前に建てられた家で、
窓は木製、ガラスは3ミリ程度の薄いもので、
木枯らしが吹くとガタガタと震える音がします。
もちろん、屋根にも壁にも床にも断熱材が入っていません。

さぁ、どうしましょう。
これから寒い冬がやってきます。

私の場合は、
セーターを重ね着して、
できる限りガス温風暖房を節約して、
天気のいい日には日あたりのいい部屋、
日あたりがよくてあかるい屋外にでかけて、
仕事をしたり本や新聞を読んだりして過ごします。

日が沈んだら、暖かい夕食をいただいて、
お風呂に入って、早寝早起きをこころがけています。

夏は、扇風機とうちわがあれば十分。
風呂はわかさず、少々熱くなった水道水でシャワー。

そんな暮らし方をこれからも続けてまいります。

不便なところもありますが、
こんな生活も意外と楽しいもので、
すっかり「あたらしい日常」になりました。
私は、そんな日常を、とても気に入っています。

気がかりなのは、毎年シベリア方面から洗足池に
飛来する渡り鳥の姿が減ってきました・・・。

あいかわらず地球はあたたまり続けているのかな、
と感じるのは、こんな時です。

2021年 11月

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